相続するなら現金と不動産どっちが得?両者のメリットとデメリットも解説

2025-10-07

相続するなら現金と不動産どっちが得?両者のメリットとデメリットも解説

相続の発生時、現金と不動産、どっちが得なのかお悩みになる方も多いのではないでしょうか。
分割のしやすさや節税、取得後の財産の活用方法など、さまざまなことを考慮しながら決める必要があります。
今回は相続するなら現金と不動産どっち得かについて、それぞれで相続するメリット・デメリットとともに解説します。
相続対策をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。

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相続するなら現金と不動産どっちが得?

相続するなら現金と不動産どっちが得?

まずは、相続するなら現金と不動産、どっちが得なのかについて解説します。

どっちが得?

結論から申し上げますと、現金より不動産のほうが得になります。
不動産を相続すると、現金に比べてより多くのお金を手元に残すことが可能です。
その主な理由として、現金と不動産それぞれの相続税評価額に、違いがあることが挙げられます。
相続税の負担が軽減できれば、その分お得になるということです。

相続税はどう計算される?

現金と不動産、どっちが得かを考えるときは、相続税の仕組みや計算方法について知っておく必要があります。
計算の流れは、下記のとおりです。

  • 亡くなった方が所有していた財産から、課税対象となる部分の合計金額を出す
  • 基礎控除額を差し引く
  • 基礎控除額をマイナスしたあとの金額に、税率をかける
  • 控除分を差し引き、それぞれの納税額を確定する
  • 実際に取得した財産の金額に応じて、支払うべき税金を分担する
課税対象となる財産とは、正味の財産のことです。
不動産や現金、自動車といったプラスの財産から、借り入れ金や葬儀費用などのマイナスの財産を差し引きます。
正味の財産の価額が出たら、基礎控除額をマイナスし、税率をかけて税金の総額を算出します。
基礎控除額の計算式は、3,000万円+法定相続人の数×600万円、税率は10%~55%です。
最後に控除分をマイナスして納税額を確定し、実際に取得した財産の金額に応じて、税金をそれぞれ負担します。
節税するためには、正味の財産の価額を圧縮することがポイントです。

不動産のほうが得になる理由は?

不動産のほうが得になる理由は、相続税評価額が現金よりも低くなるからです。
相続税がいくらになるかを計算するためには、取得した財産に、どのくらいの価値があるのかを調査する必要があります。
そのときの指標となるのが、相続税評価額というものです。
たとえば、亡くなった方が現金1,000万円を所有していた場合、相続税評価額は時価である1,000万円となります。
この場合は1,000万円に対する、税金を支払わなくてはなりません。
しかし、不動産の場合、時価の70%程度で評価すると決められています。
土地であれば80%、建物は50~60%ほどです。
また、賃貸物件として人に貸している場合は、さらに減額することができ、有効的に節税につなげられるでしょう。
現金と不動産、税金面でどっちが得かを考えたときは、不動産のほうが得といえます。

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現金とどっちが得?不動産相続のメリット・デメリット

現金とどっちが得?不動産相続のメリット・デメリット

続いて、不動産相続のメリット・デメリットについて解説します。

節税につながる

メリットとしてまず挙げられるのが、節税につなげられることです。
先述のとおり、不動産は現金に比べて、相続税評価額を低くすることができます。
「評価が下がる=納めるべき税金の金額も下がる」ということなので、節税につなげることが可能です。
節税の視点からどっちが得を考える場合は、不動産を相続すべきといえるでしょう。

賃貸物件ならさらに評価額が下がる

賃貸物件であれば、さらに評価額が下がることもメリットの一つです。
不動産を人に貸している場合、貸している割合を含めて評価します。
貸している割合が多いほど、評価額は下がる仕組みとなるため、大きな節税効果を期待できます。

小規模宅地等の特例による減額

小規模宅地等の特例による、減額が受けられることもメリットとなります。
小規模宅地等の特例とは、一定の条件を満たすと、評価額を最大80%下げることができる特例です。
亡くなった方が土地を所有していた場合は、積極的に活用したい特例といえるでしょう。

納税するためのお金が不足する可能性がある

デメリットとしてまず挙げられるのが、納税するためのお金が不足する可能性があることです。
相続税は、決められた期日までに、現金一括で支払うのが原則となります。
そのため、納税するためのお金を手元に残しておかなくてはなりません。
相続財産が不動産のみだった場合は、注意が必要です。

財産を平等にわけにくい

財産を平等にわけにくいことも、デメリットの一つです。
現金であれば、1円単位で分割することができます。
複数人で相続する場合でも、遺産分割を平等におこなえるため、トラブルになりにくいのがメリットです。
その反面、不動産は物理的に分割が困難な財産のため、平等にわけるのが難しくなります。
たとえば3つの土地があり、相続人が3人だった場合、それぞれが土地を取得すれば問題ないように思えます。
しかし、形状や立地、周辺環境などによって評価額が変わるため、3つの土地すべてが同じ価値になるとは限りません。
公平性に欠けてしまうと、身内同士で揉めてしまう可能性が高いでしょう。
不動産相続は高い節税効果を期待できるものの、状況によってはトラブルになる恐れがあります。

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不動産とどっちが得?現金のまま相続するメリット・デメリット

不動産とどっちが得?現金のまま相続するメリット・デメリット

最後に、現金のまま相続するメリット・デメリットについて解説します。

使い道が多い

メリットとしてまず挙げられるのが、使い道が多いことです。
納税資金として活用することはもちろん、生活費や教育資金など、さまざまな用途に使うことができます。
現金と不動産、どっちが得かを考えたとき、不動産は使い道が限定されてしまうのがデメリットです。
売却して現金化するという方法もありますが、買い手が見つからないというリスクが生じます。

遺産分割協議をおこないやすい

遺産分割協議をおこないやすいことも、メリットとなります。
遺産分割協議とは、財産の取得割合や方法について、当事者全員で話し合うことです。
先述のとおり、現金であれば1円単位で分割することができます。
公平性を保てるため、遺産相続でトラブルになるリスクを回避できるでしょう。
相続財産が不動産の場合、話がまとまらず、遺産分割協議が難航する恐れがあります。
仲が良かったはずの身内同士で揉めてしまい、関係性が修復できなくなるといった事態にもなりかねません。
遺産分割のしやすさでどっちが得かを考える場合、現金のほうが良いといえます。

節税にならない

デメリットは、節税にならないことです。
先述のとおり、現金で取得した場合は、時価がそのまま評価額となります。
2,000万円であれば2,000万円、5,000万円であれば、5,000万円に対する税金を支払わなくてはなりません。
金銭的な負担が大きくなりやすいことが、デメリットです。
節税を考えてどっちが得かを判断する場合、不動産を選ぶべきといえるでしょう。

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まとめ

現金と不動産、税金面でどっちが得かを考えたとき、評価額が低くなる不動産のほうが得です。
しかし、不動産は平等に分割しにくかったり、納税資金を準備できなくなったりする可能性があります。
現金の場合、使い道が幅広いことや遺産分割協議がスムーズにおこなえることなどがメリットですが、時価のまま評価されるため税金の負担が大きくなることがデメリットです。

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