2025-12-16

相続の手続きを進めるなかで、被相続人に「隠し子」がいるかもしれないと知ったら、どうしたらいいのか気になりますよね。
隠し子にも相続の権利はあるのか、手続きはどう進めたらよいのか、悩んでしまうのではないでしょうか。
本記事では、隠し子に相続権はあるのかという疑問から、隠し子が判明した場合の手続き、注意点までを解説いたします。
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被相続人に「隠し子」がいることがわかった場合、知っておくべきことは何でしょうか。
まずは、法律上、隠し子に相続権はあるのか、嫡出子との違いについて解説していきます。
亡くなった方の子どもには、嫡出子だけでなく、婚姻関係にない男女の間に生まれた子どもにも相続権があります。
ただし、隠し子が相続人となるには「認知」を受けていることが条件です。
認知とは、父親(または母親)が子どもを法的に自分の子と認める手続きで、これにより親子関係が成立するのです。
認知の方法には、父親(または母親)が生前に市区町村役場へ認知届を出す、任意認知という手続きがあります。
また、遺言書で自分の子供だと認める「遺言認知」という方法も法律で認められています。
なお、認知されていない状態では、たとえDNA検査などで親子関係が明らかでも、相続人とは扱われません。
その場合は、家庭裁判所に「認知の訴え」を起こす必要があります。
認知が成立すると、出生時にさかのぼって親子関係が認められるため、相続権も遡って発生します。
かつての日本の民法では、隠し子が受け取れる遺産の割合は、法律上の夫婦の間に生まれた子供の半分と定められていました。
しかし、この規定は憲法が保障する「法の下の平等」に反するのではないかと、長年議論されてきました。
その後、2013年に最高裁判所がこの民法の規定は違憲であるとし、現在では、法律上の夫婦の間に生まれた子と隠し子の相続分は平等となっています。
この改正は、2013年9月5日以降に始まった相続から適用されています。
そのため、今の相続では、認知さえされていれば、隠し子も他の子供と同じ割合の財産を受け取れるのです。
この判決を受けて、民法第900条第4号ただし書が削除され、すべての子どもが平等に扱われるようになりました。
つまり、現在の法律では「婚姻の有無」によって相続分が差別されることはありません。
ただし、改正前に開始した相続には旧規定が適用されるため、時期によって判断が異なる点に注意が必要です。
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前章で、隠し子にも相続権があることについて述べましたが、実際に隠し子が判明した場合、どのような手続きが必要になるのでしょうか。
ここでは、隠し子が判明した後の相続手続きの流れについて解説いたします。
相続手続きでは、最初に相続人全員を特定する「相続人調査」が欠かせません。
相続人が1人でも欠けていると遺産分割の合意は無効となり、手続きのやり直しが必要になります。
そのため、被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集し、認知の記録があればその子も相続人となります。
また、相続人全員を特定できたら、判明した隠し子にも連絡を取らなければなりません。
しかし、多くの場合、ご家族は隠し子の存在を初めて知るため、連絡は慎重におこないましょう。
まずは、手紙で亡くなったことや話し合いの必要性を丁寧に伝え、誠実に協力を求めることが大切です。
相続人全員と連絡が取れたら、次に「遺産分割協議」という話し合いの段階に進みます。
話し合いをスムーズに進めるには、まず財産を一覧にした「財産目録」を作成し、皆で情報を共有することが大切です。
そのうえで、法律で定められた相続の割合を基準にしながら、それぞれの事情も考慮して話し合いを進めましょう。
隠し子がいる場合の話し合いは、お互いが法律上対等な権利を持つ相続人だと、尊重し合う姿勢が欠かせません。
なお、当事者だけで話し合うのが難しい場合は、弁護士といった専門家に間に入ってもらうのも有効な方法です。
その後、全員の合意が得られたら、その内容を「遺産分割協議書」という書類にまとめます。
この書類には、相続人全員が署名と実印の押印をおこない、不動産の名義変更などの手続きで使用します。
当事者間での解決が難しくなった場合は、家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てることになります。
調停とは、裁判官と調停委員が中立な立場で間に入り、話し合いでの円満な解決を目指す手続きのことです。
この申し立ては、相続人のうち1人または複数人が、他の相続人全員を相手としておこないます。
申し立ての際には、申立書にくわえて、集めた戸籍謄本や遺産に関する資料などの書類が必要です。
最終的に全員が合意すると、その内容をまとめた「調停調書」が作成されます。
万が一、調停でも話がまとまらなければ、手続きは自動的に「審判」へと移り、最終的に裁判官がすべての事情を考慮して、遺産の分け方を決定します。
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ここまで、隠し子がいる場合の相続について解説しましたが、手続きを進めるうえで気をつけたい注意点についても、おさえておきましょう。
最後に、隠し子がいる相続で注意すべき点について解説していきます。
相続手続きで見落としがあると、遺産分割の合意そのものが無効となってしまいます。
不動産の名義変更をしていても、後から相続人が現れれば覆され、深刻な金銭トラブルに発展する恐れがあります。
これを防ぐには、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を、すべて集めて確認することが不可欠です。
ただし、古い戸籍の解読や複数役所への請求は一般の方には難しく、時間もかかってしまいます。
そのため、弁護士や司法書士といった専門家に依頼すれば、確実かつ安心して調査を進められるでしょう。
先述したように、相続開始後でも、父親が認知していなかった子どもが「死後認知」を通じて、相続権を得る可能性があります。
この訴えは、父親(または母親)の死を知ってから3年以内に、家庭裁判所へ申し立てなければなりません。
認められると認知の効果は出生時にさかのぼり、既に決まっていた遺産分割は無効になります。
新たな相続人は遺産の分け直しを求められ、状況によっては他の相続人に金銭で相続分を請求することも可能です。
そのため、こうしたケースでは、一度終わったはずの相続が再び争いの火種となる危険があります。
相続トラブルを防ぐもっとも確実な方法は、生前にご本人が対策を講じておくことです。
とくに有効なのが、「公正証書遺言」の作成で、法律上の割合と異なる分け方を指定でき、争いを避けやすくなります。
原本は公証役場で保管されるため、紛失や改ざんの心配もありません。
ただし、「遺留分」という最低限の取り分は守らなければならず、隠し子にもこの権利があります。
遺留分を侵害すると、後から金銭請求される可能性があるため、専門家に相談して調整することが大切です。
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父親(または母親)から認知された隠し子は、法律上の夫婦の間に生まれた子と平等な相続権を持ち、父親の死後3年以内なら家庭裁判所に認知を求めることも可能です。
隠し子が判明したら、まず戸籍調査で相続人全員を確定させ、全員参加の話し合いで遺産の分け方を決め、まとまらなければ家庭裁判所での調停に移ります。
相続人調査を怠ると協議自体が無効になるため、将来のトラブルを避けるには、本人が生前のうちに遺留分へ配慮した、公正証書遺言を用意しておきましょう。

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