空き家問題とは?空き家問題発生の原因と対策を解説

2025-02-25

空き家

空き家問題とは?空き家問題発生の原因と対策を解説

親から実家を相続した場合、住む予定がなければ空き家になってしまいます。
相続だけでなくさまざまな事情によって空き家が発生した場合、大きな問題に発展するかもしれません。
そこで今回は、空き家問題とはどのようなものなのか、空き家問題発生の原因と空き家問題の対策を解説します。

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空き家問題とは

空き家問題とは

近年、空き家は増加傾向にあり、空き家問題として社会的な課題になっています。
空き家問題とはどのようなものなのか、その内容をチェックしてみましょう。

空き家が増えるとどうなる?

実際に空き家が増えると、そのエリアの活気が失われるとともに、安全上の問題が発生します。
空き家となってもすぐに売却し次の入居者が見つかれば問題ありませんが、放置された空き家が大きなトラブルを引き起こすことがあります。
具体的な問題として挙げられるのが、放火や盗難といった犯罪の温床となるリスクです。
外から見て空き家とわかる建物は、こうした犯罪のターゲットになりやすいことに特徴があります。
また、人が住まなくなった空き家は、室内に湿気が溜まりやすく急速に劣化が進みます。
劣化が進んだ状態で放置され続けた空き家の場合、倒壊するリスクに注意が必要です。
さらに、手入れがされず放置された空き家が地域にあると、害虫が発生するなど環境面にも問題があります。

空き家を所有していると税金の負担が増える?

不動産を所有している方であれば、毎年固定資産税の支払いが発生します。
この固定資産税について、倒壊の危険が高い特定空家に指定された場合、税金の負担が増えることが注意点です。
通常、所有している土地に建物が建っている状態であれば、固定資産税は最大6分の1に減額されます。
しかし、2015年からは空き家対策特別措置法によって、特定空家ではこの減額の特例が受けられなくなりました。
特定空家に指定されるのは、倒壊など保安上危険となるリスクがある空き家のほか、衛生上有害となるリスクがある空き家、管理不足により景観を損なうと判断される空き家などです。

空き家は増えている?

総務省が公表している令和5年住宅・土地統計調査によると、空き家数・総住宅数に占める空き家の割合どちらも過去最高を記録しています。
このように、データからは空き家の現状が大きな問題となっていることがわかります。
また、空き家の種類を見てみると、一戸建てが39.1%を占め、そのなかの約8割が賃貸物件・売却用・別荘などを除く空き家です。

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空き家問題が発生する原因

空き家問題が発生する原因

増え続ける空き家によって、倒壊リスクなどが問題になっています。
こうした空き家問題の背景には、どのような原因があるかについて見てみましょう。

原因①高齢化

高齢化が進み、不動産を所有している方がより快適な住まいへと移動することが、空き家問題発生の大きな原因と考えられます。
マイホームに住んでいる高齢者のなかには、介護施設や老人ホームなどへの入所を考えている方がいらっしゃいます。
住まいを移るタイミングでマイホームを売却すれば空き家は発生しませんが、この時点ではマイホームを手放す決断ができない方は多くいらっしゃるでしょう。
とくに、年齢とともに郊外から利便性の高い都市部へと住まいを移動することが多く、郊外に空き家が増え地域全体の人口が減るといった問題が発生しています。

原因②中古住宅の人気低迷

一般的に、中古住宅よりも新築住宅のほうが高い人気があります。
こうした中古住宅に対する需要の少なさが、空き家問題発生の理由です。
誰も住まなくなった空き家を売却しようと考えても、中古住宅には需要が少なく、長期間売れ残った結果空き家になることは珍しくありません。
中古住宅の需要が少ない背景には、国が進めてきた新築住宅購入を後押しする政策が関係していると考えられます。
新築住宅であれば住宅ローン控除が受けられたり住まい給付金が手に入ったりしますが、中古住宅の需要を高めるような政策はあまりありません。

原因③税金の負担を減らしたい

誰も住まない空き家であっても、建物が建っていれば固定資産税の負担が6分の1に減らせます。
そのため、劣化が進む空き家であっても、税金の負担を減らすために取り壊さないでおく選択をする場合があります。
更地にしておけば売却できる可能性がある不動産について、こうした税金負担を減らすために空き家を残すことも考えられるでしょう。

原因④実家を受け継ぐ子どもがいない

高齢化により空き家が発生したとしても、子どもが実家に戻る選択をすれば空き家状態は長く続きません。
しかし、実際には子どもは利便性の高い都市部にマンションなどを購入していることがあるほか、通勤の関係から実家に戻る方は少ないでしょう。
親が亡くなって実家を相続した場合、遠方に住む子どもが空き家を適切に管理できず、倒壊リスクがある危険な状態になってしまうこともあります。

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空き家問題の対策

空き家問題の対策

空き家問題を解決するには、いくつかのポイントがあります。
具体的な対策をチェックして、空き家の処分や活用を考えてみましょう。

売却する

所有する空き家を売却すれば、危険な空き家を手放すとともに売却代金が手に入ります。
空き家の売却により管理する手間もなくなるので、売却は空き家問題の対策として最初に考えたい方法です。
空き家を売却する場合、建物の劣化具合や住宅に対する需要の高さによって、建物を取り壊すかどうかを決めます。
まだ住める状態の空き家であれば建物を残した状態で買い手を探し、劣化が進んでいる空き家の場合には取り壊しを考えてみてください。
ただし、空き家を取り壊すとコストがかかり、長く売れ残った場合には固定資産税の負担が増えることは注意点です。

空き家バンク

空き家を売りに出しても買い手がつかない場合、移住者を主な対象とした空き家バンクを利用することを考えてみましょう。
空き家バンクであれば、一般の買主が見つからない不動産であっても別の層からの需要が見込めるため、買主が見つかるかもしれません。
空き家バンクは、自治体または自治体から委託された団体が運営しています。
手放したい空き家があるエリアの自治体で、空き家バンクの取り組みがおこなわれているかチェックしてみてください。

国・自治体の支援を活用する

国や自治体は、空き家問題解決のために空き家の解体やリフォームに取り組んでいます。
国や自治体が直接工事をおこなうものではありませんが、一定の条件を満たす空き家に対して補助金などが支給されるものがあります。

適切な管理をおこなう

いずれは住む予定がある空き家の場合、住むまでのあいだは適切な管理をおこなうことが大切です。
単なる空き家であるならば問題はありませんが、劣化が進み危険な状態になるとさまざまな問題が発生します。
空き家を所有しているならば、定期的に訪れて換気・清掃などをおこないましょう。
室内だけでなく、庭についても雑草を除去したり、ゴミを放置しないよう掃除したりすることを心がけたいものです。
空き家の管理が不十分な場合、空き家対策特別措置法により行政からの指導や処分の対象になります。
指導・勧告・命令などに従わず危険な状態が続く場合には、強制的に空き家が解体される可能性にも気を付けなければなりません。
自治体による解体であっても、その費用は空き家の所有者に請求されるのが一般的です。
遠方に住んでいるなど定期的な空き家の管理が難しい場合には、月額料金制の空き家の管理サービスを利用することを考えてみてください。

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まとめ

空き家問題とは、空き家の増加による地域の活気減少や劣化した空き家による安全面のリスクなどを指します。
こうした空き家問題が発生するのは、高齢化や中古住宅の人気低迷などが理由と考えられています。
空き家問題を解消するためには、売却・空き家バンクの利用・適切な管理などの対策が有効です。


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早川和孝

資格:宅地建物取引士

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